学部の教育について
文学部・西洋史学専攻の専門教育は、おもに基礎演習、講義科目、演習科目、特別演習(ゼミ)、卒論指導から成り立っています。古代オリエント、ヨーロッパ中世、近世、近代を専門とする4名の専任教員にくわえて、他の時代と地域に関して多彩なテーマを研究する約20名の兼任講師がヴァラエティに富む授業を展開しています。
専攻の学生たちは演習科目で歴史研究の基礎や実践を学び、講義科目では西洋諸地域の歴史や特定のテーマに関する幅広い知識を得ることができます。
専攻における学びの集大成は、卒業論文の作成です。卒論の研究に取り組むために、3年次には特別演習でテーマの設定や文献・史料の調査を行い、研究発表や史料・論文の読解を行います。西洋史学専攻ではこの授業が「ゼミ」に相当し、専門教育のなかでも中心的な位置を占めています。特別演習をふまえたうえで、最終学年には卒業論文を完成させます。卒論指導では、指導教員による個別・集団的な指導を通して、研究をさらに掘り下げ、論文のなかで自分なりの歴史像を立ち上げることが課題となります。
基 礎 演 習
基礎演習は1年次・2年次に配置された科目です。歴史研究の基礎や方法、歴史学における問題関心やアプローチの変遷、外国語文献の読解方法などを学びます。
講 義 科 目
古代オリエントと欧米諸地域の歴史に関する講義主体の科目です。古代オリエント、古代ローマ、修道院と中世社会、近世の軍隊と社会、イギリス帝国史、東欧史やイベリア史、近現代のアメリカ史やドイツ史などの多彩なテーマの講義が展開されています。
特 別 演 習
特別演習は3年次に履修する科目で、「ゼミ」に相当する授業です。卒論の執筆にむけて、研究テーマを自ら設定し、文献の調査や史料の分析を行います。演習では研究発表や討論を繰り返し行い、研究を深めていきます。
卒 業 論 文
3年次の特別演習での調査・研究をふまえて、4年次以降には研究成果を総合的にまとめるために卒業論文の執筆に取り組みます。毎年12月に提出時期が設定され、1月には論文の内容に関する口述試験が課されます。優れた内容の卒論は、「模範卒論」として共同研究室に所蔵されます。
演 習 科 目
基礎演習・特別演習のほかにも、英語・仏語・独語のテキストの読解と研究を中心とする演習系の必修科目が複数用意されています。欧文文献の読解力を向上させることで、卒業論文の執筆や各自の研究に活かしてください。